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脱・返礼品を意識。都市との共生模索する2年目迎えたふるさと納税自治体連合

THE PAGE - 5月16日(水) 18時30分

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(THE PAGE)

 16日、ふるさと納税の健全な発展を目指す自治体連合の総会が都内で開かれました。同自治体連合はちょうど1年前に設立。昨年は、返礼品競争や都市部の財源が奪われているなど、ふるさと納税制度に対し、厳しい目も向けられる中での“船出”でした。2度目となった今年の総会は、変化があったでしょうか。

逆風もある中、自治体連合が発足

 「福井県が提唱したふるさと納税制度はちょうど10年が経過。広辞苑第7版にも初めてふるさと納税が載り、日本語として認知された。国民に広く認知される制度になった」。ふるさと納税の提唱者で、同自治体連合の呼びかけ人でもある西川一誠・福井県知事は総会で、こうあいさつし、制度の浸透に自信を示しました。

 ふるさと納税制度は2008年に導入されました。「初年度は80億円程度の寄付総額でスタートしたが平成28年度は約2800億円に拡大」(西川知事)。豪華な返礼品が人気を集めるようになったこと、また手続きが簡素化されたことで、利用者は急増。しかし高額納税者に有利な制度であるという意見や東京23区など都市部の税源を奪っているなどと批判の声が上がるようになりました。

 昨年4月には、返礼品競争に歯止めをかけようと、総務省が寄付額の3割を返礼品の上限とするよう、自粛を求める通知を出す事態に。こうした逆風も吹き始めた中で、ふるさと納税を活用してまちづくりを進めている27自治体が共同発起人となって、同自治体連合を発足しました。

 もともと、ふるさと納税は、寄付者が自分の意思で納税先を選ぶことができる納税者主権の考えです。また、地方で行政サービスを受けて育った若者が、その後、都市部で就職して戻ってこないライフサイクルが多い中、都市から地方へ税を還元できる手段として、「地方提案」で生まれた制度だと、同自治体連合は考えます。

 こうしたふるさと納税の理念に対し、国民に理解を求めること、制度をさらに充実発展させることを目的に、同自治体連合は初年度優良事例自治体の表彰やふるさと納税による地域活性化事例集を作成。また、ふるさと納税の未来を考えるシンポジウムを開催しました。

目標は都市と共生。「永続的な制度に」発展させたい

 こうした取り組みの結果、設立総会で目標としていた参加団体数50を大きく上回り、本年度は75自治体まで参加が増えました。

 本年度の総会で目立ったのは、地方と都市の「共生」を意識した意見でした。「寄付者の思いを大事にしながら地方と都市が共生、発展できる制度に」(山形県担当者)、「感謝の気持ちを忘れないで、都市と田舎を結びつける絆づくりを」(黒田成彦・長崎県平戸市長)との声が相次ぎました。

 そしてその実現のために、あらかじめ、使い道を明らかにし、どのように使ったか成果を寄付者に報告することで返礼品を送らない「使途明示型ふるさと納税」へ制度を発展させるという意見が出されました。山形県の担当者は、本年度から使途明示型ふるさと納税の準備を進めているとし、「寄付文化の醸成を少しでも推し進めることで制度の健全な発展ができるように取り組んでいきたい」と報告しました。

 総会では新たに「ふるさと納税月間」を設けるなど、都市部の理解をさらに深めたいとしています。「ふるさと納税は“ものくれ合戦”のように言われているが、使い道をしっかり示し、その成果をしっかり伝えていけば理解してもらえる制度」(橋本正裕・茨城県境町長)。豪華な返礼品で人気となったふるさと納税が、“脱・返礼品”で「永続的な制度に発展させる」(黒田成彦・長崎県平戸市長)ことができ、今後安定的な地方財源となることは可能なのか、同自治体連合の新たな模索が始まっています。

 

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